射撃をやめること
一緒に頑張ってくれた銃との別れ。
私は自分の銃を
「今日この子いい感じだな」とか「この人キゲン悪いな」とかって
人みたいに呼んでいたので、とても切ないです。
だってほぼ二度と会えないんだもん。。。
「なんで別れようって言っちゃったんだっけ!?」
と、彼氏に問いただすような気持ちです。
私は、仕事と射撃の両立が出来なかったわけですが、
海外の試合に出ると、第一線で活躍してる選手に
二足をわらじを履いているような人はいません。
もとより無謀な挑戦だったのは十分承知だったのです。
でも、警察官の仕事をしつつ、
ピストル射手として活躍してる、ある方を見て、
無性に憧れてしまって。
私は彼に「私、仕事と両立できるかなぁ?」と相談したことがありました。
警察なんだから練習=仕事でしょ。
出来るに決まってるじゃん。
確かにそうです。そう思っていました、私も。
練習場所などの環境は一般選手よりぜんぜん整ってます。
これだけでだいぶ違う。
でも、彼の場合、
仕事の都合でどうしても1−2か月射撃が出来ない期間があるそうです。
「ブランクあるのに、活躍しててかっこいいっすね。」
「なんで、それができるかわかる?」
「うーん、その分トレーニングに当ててるとか?」
イメトレとか、休息期間にしてるとか、
いろいろ言ったけど、
どうしてもできてしまうブランク期間の過ごし方は
私の答えで多分正解です。
でも彼から帰ってきた答えはこう。
「血なんだよ。」
日本人は、真面目で勤勉で時間を無駄にしない美学がある。空いた時間でも無駄にしないで成長のフィールドに変えられる。仕事をしながら競技もしてる、海外の選手にそんな奴は一人もいない。見習うところはあるけど、日本人として、これはすごく誇り。お前にだって流れてるよ。学校で勉強しながら競技もバイトもやってたでしょ?本当だって。
と。
世界を知ってる人の言葉だなと、
分厚くてあったかい壁を見せられたような気がしました。
この言葉に私は背中を押され、
試行錯誤しながら走り、
そして前のめりに転ぶことができました笑
果たしたかったことは果たせなかったけど、
どっちも両立できるような中途半端な位置にいなかったこと
趣味でやるつもりはないと、初志貫徹できたこと
それだけは、そこだけは良かったと思います。
今はまだ、東京五輪に向けて頑張ってる人を見るのが眩しい。
正直アスリートの練習風景とかテレビで見れない笑。
試合は観れるけど、練習はなぜか見れない。
私は2時間練習すると2時間練習ノートをつけます。
それくらい考えながら練習をします。
説明できないのはわかってないのと一緒だと思ってるので、
練習したことを言葉で表せるように何回も考えて書きます。
横に銃を置いて、何度か握って、
思い出しながらノートをつける。
テレビで他のアスリートがやってる練習も
ノートにつける癖があった。
この作業がなくなったのがとても寂しい。
いい時間を過ごさせてもらってたんだな。
だから今後はブログをもっと書こうと思います。
本当は手書きでペンとか使ってノート作りたいんだけどね。