書きたいときしか書かない

文字に触れて落ち着きたくって始めました。2014.04.23

化粧で力を宿す


社会人になるということで

髪の色を黒くし、前髪は顔にかからないように伸ばし7:3に分けた。

それから髪型をハーフアップにして万人受けするようなややダサい感じにした。


それからずっと着けてた濃い赤やオレンジのリップを封印して、大人しいめのピンクにした。


あと、目の下にアイラインを引いてたのをやめて、二重にマスカラを塗るのをやめて、下まつ毛にはまったくマスカラをつけなくなった(下まつ毛は長いからそれでもマスカラつけてる容疑をかけられた)



そのくらい、社会に出るんだからできるし。

てか、接客もするから「やれよ、それくらい」とも思うし。

なにも苦に感じてなかったんですが、

会社を辞めることを決めてから

「そうだ、髪切ろう」

と思い立ち、美容院を予約し、

前髪をバチッと眉上で切りそろえ

姫カットにしてもらった。

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かぐや姫みたいな髪型のこと。

私はここまで長くないけど。


その髪型に似合うように、休みの日は積極的に赤リップを塗りたくり、目の上下にアイラインをひいた。下まつ毛にもマスカラをモリモリぬった。


すると不思議なことに普段の5倍くらい力が宿るのだ。


あんまり見た目に拘らなくても平気な性格だと思っていたけど、私って実は、本来は、化粧や髪型をバッチリ決めて力をみなぎらせるタイプだったのかもしれないと気づかされた。


友人が言っていた。

好きな服すら着れない職場に就職する気はない。私にとってはそれが大事だと。

聞いた当初は、まぁそういう考えもあるよね。私は割り切れるけど。と思っていた。


でもどうだろうか。

実際自分も

好きなヘアスタイルにして

好きなだけ化粧を施すと

イキイキして、自分らしさを取り戻せる。

そしてときには

ドラッグみたいに

もっと濃く

もっと濃く

と化粧を重ね

まったく違う自分に変身したいと欲が出てくる。

繕うことの魔力を知ってしまうと、もう今までのコンサバな顔や、ダサいハーフアップには戻せない。

友人の見た目にこだわる姿勢を「そういう人もいるよね」と流せなくなる。


ナイフを持つと強くなった気になる人は危ないという。実際自分はなにも変わっていないからだ。でも繕うことにも同じことが言える。侮りがちだけど、大きくて危険な力でもある。


私は夏季休暇を取り終えた。

明日辞める前の会社にどんな顔で行くことになるのだろう。